お気軽に問い合わせください
資料ダウンロードはこちら
企業が健全な職場環境を維持し、従業員の安心・安全を確保するためには、ハラスメント防止のための具体的な取り組みが必要不可欠です。服務規律の中でハラスメントの禁止を明文化することに加え、パワハラやセクハラなどハラスメントが発生した際の、具体的な防止策と発生時の対応手順を定めておくことで、企業のコンプライアンス向上にもつなげることが可能です。
本記事では、企業が整備しておくべき対策の詳細と、万が一ハラスメントが発生してしまった際の対応方法について詳しく解説します。
※服務規律とハラスメントの関係やハラスメントが企業に及ぼす影響については、前編の記事もご一読ください。
関連記事:【前編】ハラスメント防止のための服務規律と企業の対応策
企業は、職場でのハラスメントを未然に防ぐために、次のような対策を講じる必要があります。
まずは、社長がハラスメントを許さないと意思表示をした上で、就業規則や服務規律の中でハラスメント行為を明確に禁止することが必要です。さらに、懲戒処分の基準を明確化することで、公平な判断が可能になり、企業の法的リスクを軽減することにもつながります。
企業としてハラスメントの禁止を明確化するだけでなく、従業員一人ひとりの意識を向上させることも非常に重要です。そのため、定期的な研修や啓発活動を行うことが求められます。
企業が実施するべき具体的な取り組み:
特に管理職は、ハラスメントを防ぐ立場にあると同時に、自身の言動や行動がパワハラとみなされる可能性もあるため、必ず研修を受けておく必要があります。
ハラスメントが発生してしまった場合の対応フローや、従業員が安心して相談できる体制を予め整えておくことも忘れてはいけません。
以上の点を整備しておくことは、企業のハラスメント対策の第一歩としてすべての企業に求められています。
万が一ハラスメントが発生してしまった場合、企業は迅速かつ適切な対応をとることが求められます。もし対応が遅れたり、不適切だったりした場合には、企業が法的責任を問われるリスクが高まります。ここでは、ハラスメント発生時の適切な対応プロセスをご紹介します。
被害者はまず、企業が設置している相談窓口等を通じて被害を相談・報告します。この時、被害者からの相談があってから迅速に報告が行われるようにすることが重要です。また、相談窓口を設置するだけではなく、被害を受けた従業員が相談しやすい環境を整備し、誰に・どのように相談すればよいのかを明示しておくことが求められます。
報告が行われたら、事実を正確に把握するために関係者からのヒアリングや証拠収集を行います。主な流れは次の通りです。
この時、公平性を保つために複数の担当者が対応することで、偏った情報に基づいて進めないようにする必要があります。
確認・収集を行った情報を基に、加害者に対して服務規律に基づいた適切な処分を下します。就業規則に沿って注意・減給・降格・解雇等の処分を実施したり、必要に応じて配置転換や業務指導を実施したりします。また、具体的な再発防止策を策定することも重要です。
一通りの対応が完了した後も、継続的なフォローアップを行うことを忘れてはいけません。カウンセリングや勤務環境の調整などによる被害者のケアや、組織全体のハラスメント防止策の見直し等も行いましょう。
いかがでしたでしょうか。ハラスメントを防ぐためには、企業が積極的に環境整備を行うことが重要です。本記事にてご紹介した内容を参考に、自社の対策の中で不足しているものやアップデートできていないものがないか、ぜひ見直してみてください。
ポイント
ルールを定めるだけでなく、それを実効性のあるものにするためには定期的な見直しと運用の徹底が不可欠となります。「ルールを作っただけで、機能していない…」という場合は、ぜひ以下のセミナーで具体的な運用方法も学んでいただければと存じます。
セミナー:実践的なハラスメント対応と機能する相談窓口のつくり方
(参考:新日本法規『人事労務規程のポイント-モデル条項とトラブル事例-』)
執筆者:弁護士 吉野 誉文
資料ダウンロードはこちら